障害者 & 難病患者 tomoのブログ【ともに きなりに】

難病 ギラン・バレー症候群を患い、障害者になったtomoが『障害は「障害」じゃない。ありのままの自分で、思いのままに生きよう。』をコンセプトに日々を綴るブログです。自身の大病経験と、元企業人事→→現在社会保険労務士を目指している経験から、「ある日突然、大病を患った方およびそのご家族」のお役に立つ情報等も書いていきたいと思います。

5人制サッカー・7人制サッカー【初心者にもわかるパラリンピック競技紹介】競技の概要やクラス分け・ルールをピックアップ!(リオデジャネイロ2016パラリンピック情報☆その26)

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こんにちは。障害者で社労士タマゴの、tomoです。
 
現在開催中のリオパラリンピック。日本人代表選手は、17競技、132人が出場していますが、実際に開催されているのは22競技。
 
今回の記事では、「リオ大会では残念ながら日本人の代表選手を送り出すことができなかったけれど、リオで熱い戦いを繰り広げている競技について」ご紹介したいと思います。そのうちの幾つかは、2020年の東京パラリンピックでも開催されます。ぜひ次のパラリンピック東京大会では日本人選手にも活躍してもらえるように、今から少しずつそれらの競技についても知識を深めていきたいですね。
 
今日ご紹介するのは、5人制サッカー・7人制サッカーです。
 
リオパラリンピックには、サッカー競技が2種類実施されています。
それぞれ対象となる障害者が異なり、ルールや実施方法なども異なるため、別々の競技として行われています。
 

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■ 5人制サッカー(パラリンピック競技)
視覚障害の選手を対象にしたサッカー(フットサル)です。4人のフィールドプレイヤーと、ゴールキーパー1人の計5人でプレイをします。唯一、ゴールキーパーだけは、晴眼者や弱視者が務めますが、それ以外のフィールドプレイヤーは、公平性のために見えないレベルを統一して戦います。4人の選手たちは光を完全に遮断するアイマスクと危険防止のためのヘッドギアを装着し、完全に全盲の状態になった上でプレーをします。そのため5人制サッカーは、別名「ブラインドサッカーとも呼ばれます。
 
5人制サッカーでは、転がるとシャカシャカと音が出る鈴が入ったボールを使用し、選手たちはそのボールの音に耳を研ぎ澄まします。また、敵陣のゴール裏に立ち、味方にゴールの位置と距離、角度などの指示を出すことが認められている「ガイド(コーラー)」、サイドフェンスを越えたベンチに立つ「監督」。そして「ゴールキーパー」などの仲間の声を頼りにプレーします。
 
フィールドの大きさはフットサルとほぼ同じで、ボールがサイドラインを割ることがないように、両サイドのライン上に高さ1mのサイドフェンスが設置します。
 
アイマスクをした選手たちは、耳を研ぎ澄まして、仲間の声やボールの鈴の音を頼りにピッチ上の自分の位置を把握し、自分や周囲の動きをイメージしながらプレーします。
そう聞いて、自分が同じ状況になってプレイすることを想像すると、tomo はそれだけで足がすくんで一歩踏み出すことさえできそうにない…と思ってしまいます。
しかしフィールドでプレイするアイマスクをした選手たちは、見えないにもかかわらず、まるで見えているかのようなスピードでドリブルし、仲間とパスし合ながら、連携して相手ゴールを攻めます。選手たちがボールを持った相手チームのプレイヤーに向かっていく際には、「ボイ!(スペイン語で『行く!』の意味)」と声をかけます(この声を出さないとファウルになります)。
 
私たちの想像をはるかに超えて、選手たちが相手ゴールを目指してフィールドを自由に駆け回り、迫力ある攻防を繰り返したの結果、敵陣のゴール近くまでボールを運んだ後に見られるシュートも、圧巻です。ガイド(コーラー)の指示を受けているとはいえ、「えっ?これが本当に見えていないの?」と思うような大胆で正確なシュートは本当にびっくりします。
 
ブラインドサッカーのトッププレイヤーのインタビューを見たことがあります。その選手は「ボールは、フィールドを転がると音が出る。相手にフェイントをするために、わざとボールを宙に浮かせて、方向を変えたり、パスをしたりする」と語っていました。
障害がない通常の選手が行うサッカーと、ブラインドサッカーでは、フェイントのかけ方ひとつとっても、違う能力が必要とされるんだな…と実感しました。
 
逆に、鈴の入ったボールを使用すること。アイマスクをつけて、完全に全盲の状態に統一してプレイをする点は、同じ視覚障害者の競技、ゴールボールとよく似ています。
 
選手たちは、鈴の鳴るボールのわずかな音や、仲間の声に全身全霊で耳を傾けて競技をしています。観客は、声や音を出さずに静粛に観戦することが求められますが、静寂に満ちたピッチで繰り広げられるスーパープレイを目にすると、いやが応にも緊張感が高まり、ついつい試合に引き込まれていきます。
 
試合は前後半25分ずつの計50分で戦われます。
 
現在日本でも、徐々にブラインドサッカーの知名度も浸透しており、最近では企業や官公庁を対象に、職場内のチーム力を高めるために研修という形でブラインドサッカーを職場ぐるみで体験する機会なども増えているようです。見えない状態に、敢えてなってみることで、見えてくる世界や絆がありそうです。
 
残念ながら、リオ大会では日本代表チームは出場権を逃しましたが、2020年の東京パラリンピックでも開催される競技です。ぜひ、次こそは世界の切符を勝ち取ってパラリンピックの大舞台で活躍する日本人代表選手たちを応援したいですね!
 
5人制サッカー(ブラインドサッカー)に関してご興味がある方は、下記の団体が日本での代表団体となります。
 
 
■ 7人制サッカー(パラリンピック競技)
7人制サッカーは、脳性麻痺の選手によるサッカーです。CPサッカーとも呼ばれています(CPとは「Cerebral Palsy」(脳性麻痺)の意味)。
 
7人制サッカーは、FIFA国際サッカー連盟)が定めた11人制サッカーのルールに則って競技が行われます。ただし、選手の障害特性を考慮して、フィールドやゴールの大きさが通常よりも小さく、試合時間は前後半30分の計60分で行われます。ハーフタイムは15分、選手交代は3人まで認められています。
また、一部ルールも変更されています。例えば、オフサイド」が適用されない、片手でのスローインが認められているなど、特別なルールが適用されます。
 
障がいの程度別に行われたクラス分けにより、7人制サッカーはC5、C6、C7、C8の選手がプレーすることができますが、試合中はC5またはC6クラスの選手が必ず出場しなければならないと定められています。最も障害の程度が軽いC8の選手は、ピッチ上2人までしか出場できない、と決められています。
 
CPサッカーは、リオ大会では正式種目とされていますが、2020年の東京大会では正式種目から外れてしまいました。
 
7人制サッカー(CPサッカー)に関してご興味がある方は、下記の団体が日本での代表団体となります。 
 
リオ大会における5人制サッカー(ブラインドサッカー)・7人制サッカー(CPサッカー)の試合スケジュールはこちらをご確認ください☆
7人制サッカー(CPサッカー)詳細なスケジュールはこちら
  
 
リオ大会で行なわれているにもかかわらず、日本人選手が出場していない競技は、5人制サッカー・7人制サッカーの他に、あと3競技あります。シッティングバレーボール、車いすフェンシング、そしてセーリングです。
 
次の記事では、そのうちの一つ、シッティングバレーボールについて取り上げたいと思います。
 
ご縁があってこのブログに辿り着いて頂けた方は、ぜひ、障害を持った Super humans が大活躍をするパラリンピックにも注目して頂けたら、これ以上の喜びはありません!
 
リオ2016パラリンピックについては、記事をあげ次第、順次こちらにリンクを貼っていきます。↓↓
 
 
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「突然大病を患ったら…」シリーズの記事(傷病手当金・高額療養費・雇用保険(失業保険)・障害者手帳障害年金など)について読まれる方は、こちらのリンク↓↓をご覧下さい。
 
 
 
それでは、今日はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました!
またブログでお会いできることを楽しみにしています♪ 
 
tomo
 
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