障害者 & 難病患者 tomoのブログ【ともに きなりに】

難病 ギラン・バレー症候群を患い、障害者になったtomoが『障害は「障害」じゃない。ありのままの自分で、思いのままに生きよう。』をコンセプトに日々を綴るブログです。自身の大病経験と、元企業人事→→現在社会保険労務士を目指している経験から、「ある日突然、大病を患った方およびそのご家族」のお役に立つ情報等も書いていきたいと思います。

難病で死の淵をさまよってからの、生き地獄。全身麻痺と人工呼吸・気管切開を経て、いま tomo が始めたこと。ギラン・バレー症候群 患者の会の立ち上げについて。

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こんにちは。障害者で社労士タマゴの、tomoです。
 
今日は、ちょっと久しぶりにギラン・バレー症候群について書いてみようと思います。
 
ギラン・バレー症候群の発症は、tomo にとって非常に重要な節目となりました。
 
ある意味。
30数年生きてきた人生の「死」とも言えるし。
新しい人生が始まった、第2の誕生とも言えるし。
 
以前、tomo がどういう経緯でギラン・バレー症候群を発症して、どんな経過で全身が急激に麻痺に侵され、最終的に呼吸する筋肉である呼吸筋麻痺まで到達したか…について記事に書きました。
 
でも、この病気の一番しんどい所は。
一番症状がピークである、死にかけている最中ではないんです。
 
死から生還してからの、いまに至る日々こそが、生き地獄。
 
tomo は入院している時、発症からしばらくの間は、そもそも寝返りどころか指一本、自力では動かすことができませんでした。人工呼吸器が付いているので、声すら発することができません。
 
だから、当然何かあってもナースコール一つ押せないし、大声で呼ぶこともできない。
初めのうちは何か苦しいことがあっても、ただひたすら耐えながら、看護師さんの巡回を待つだけ。
 
やがて、足首が少し動かせるようになったら、その足首に鈴をくくりつけてくれて、それをシャラシャラ鳴らして、看護師さんを呼んでいました。でもナースコールではないから、ナースステーションに直接連絡が行くわけではないので、看護師さんたちが忙しいと、必死に鈴を鳴らしても、気づいてもらえないこともありました。
 
ある意味、生死に関わる「ナニカ」が起きても、それ一つ訴えられない状態だったので、常に恐怖と隣り合わせでした。あの頃、せめてナースコールが押せるよう、指一本でも動いてくれたら…と思っていました。
 
まぁ、呼んで来てくれても、声も出せないから、アイコンタクトと首の頷きだけで、コミュニケーションしなければいけなかったので、あまり意思を伝えることもできなかったんですけどね(苦笑)
 
 
しばらくの間、まだ自分の中で「全身麻痺の上に自力呼吸もできず、会話どころか声すら発することができず、当然食事も胃に管を通して摂取し、排泄はオムツを着用してすべてベッドの上で」という状態が受け入れられなくて。(ほんとオムツは辛かった…)
 
家族以外の誰とも会いたくない、
と思っていた時期が、長くありました。
 
こんなの、本当の自分の姿じゃないし。
家族にはやむをえないけど、それ以外の誰にも見せたくないって思っていました。
 
今となっては、集中治療室で管だらけの状態を写真に撮っておけばネタにできてよかったのに…と思えるようになりましたが(苦笑)。当時のヤバイ状態は証拠にすら残したくなくて、「せっかくだから…」という家族の勧めも動かない体の持てる力すべてで全力で断って、写真一つ撮らせませんでした。
 
 
毎日のように、いや、朝昼晩と1日に何度も、涙が止まらなかった、あの頃。
 
ギラン・バレー症候群を発症して、あっという間に手足の自由を奪われ、救急車で病院に運び込まれたのが、2015年1月10日。
 
発症からちょうど1年9ヶ月経って、「あの、集中治療室での日々、懐かしかったな…」と思えるところまで来れました。
 
懐かしいと思えるのは、
すでに自分の中で消化できている証…ですよね?
 
 
ようやく、「ある日突然難病にかかって、死の淵のギリギリを彷徨って、そこから生還したよ…」とごく内輪の友人に伝えられる状態に、身体も、心もなったのは、急性期病院から回復期病院に移った4ヶ月後でした。
 
苦しい過去は、
忘れないで覚えていると、
きっと生きていくのが辛すぎるから。
 
だから人は忘れていく生き物なのかもしれません。
 
忘れることで、前に進めるのだと思います。
 
最近、「あぁ。私。まだ1年9ヶ月しか経ってないのに、いろんなことをすでに忘れて過去に置いてきていたんだ。あんなことも、こんなことも、耐えられないくらい辛かったのに、今のいま思い出すまで忘れていた」と感じることがあって。
 
それで、今日はこんな記事を書いています。
 
 
この tomo ブログ【ともに きなりに】を立ち上げるのと前後して、実は tomo はギラン・バレー症候群 患者の会」という団体の発足に参画しています。
 
まだ夏に立ち上がったばかりの小さな組織ですが、微力ながらも、立ち上げの役員の一人として、会の運営に参画させて頂いています。
 
実は、この患者の会。
様々な難病や、それこそ難病ではなくとも、がんや多くの病気の患者さんや家族を支援する団体として「患者の会(患者会)」というものが存在します。でも、どうやらこれまで、ギラン・バレー症候群に関しては患者会って存在しなかったようなのです。
 
tomo の入院中、発症からしばらくの間は、そもそも寝返りどころか指一本、自力では動かすことができなかった…と先ほど書きました。それで、この病気について知ることができる情報は、主治医の神経内科の先生のお話と、旦那さんのKeiくんがインターネットで探してきてくれる情報に限られていました。
 
でも、いろいろと分からないことが多くて、不安だったんですよね。
 
だから、自分の経験を共有することで、少しでもこれから同じ病気にかかる患者さんやそのご家族の力になれたら…。
 
ギラン・バレー症候群 患者の会」の役員はみんな、その思いで運営に携わっています(役員といっても、無報酬の完全なボランティアです)。
 
もし、この tomo ブログ【ともに きなりに】を読んでくださっている方の中に、ギラン・バレー症候群の患者さんやご家族がいらしたら、ぜひこちらを覗いてみてください。
 
それから、tomo を通じて、ギラン・バレー症候群について初めて知った、という方も。ぜひ!
まだまだ色々なことが整っていない段階ですが、少しずつ関係者のニーズに応えられる組織にしていければいいなと思っています。
 
 
tomo は以前の記事で、

全身の手足から始まった麻痺が、呼吸筋にまで到達して。 自力呼吸ができず、苦しくて苦しくて苦しくて、意識を失って… そして数時間後に目が覚めて。 自分が人工呼吸器に繋がれて、集中治療室にいるということを認識した時。 正直、ホッとしたんです。 もう、走り続けなくてもいいから。

「障害者になる前に戻りたい?」答えはNO!です。tomo の『POSITIVE SWITCH』とは? - 障害者 & 難病患者 tomoのブログ【ともに きなりに】 
と書きました。それに嘘はないです。
病前の生活が、本当に悩み多き状態で必死にもがいていたので、そこから抜け出せてホッとしたのは確か。
 
でも、だからと言って、目の前の辛さや羞恥がなくなるわけではありませんから。
 
いろいろと、ここには書けないような壮絶なこともありました。
 
だけど、

今となっては、本当にギラン・バレー症候群を発病したことは「ギフト」以外のナニモノでもなかったと心の底から思えます

ギラン・バレー症候群とは?呼吸筋麻痺に至るまでの一つの症例紹介。経過の概要の記録。(tomoの場合) - 障害者 & 難病患者 tomoのブログ【ともに きなりに】

 というのもまた、事実です。

 
そのギフトにお返しができるように、一つずつできることを実行していきます。
 
まずは、この tomo ブログ【ともに きなりに】を始めたこと。
そして次に、ギラン・バレー症候群 患者の会」の立ち上げ。
 
更には、↓の記事にも書いた、「魂かける」チャレンジも、少しずつ。
 
時々、tomo の住む街まで、tomo に会いに訪ねてくれる方々がいます。
友人や、先輩や、後輩や、お世話になった方々など、いろんな方が来てくれます。
 
「魂かける」チャレンジについては、まだ tomo ブログ【ともに きなりに】や Facebook には書ける段階にはないのですが、そういう会いに来てくれた人とおしゃべりをする中で、少しずつ話をしています。
 
自分の頭の中で考えているよりも、
誰かに語るために、自分の言葉にすること。
その言葉に反応して、相手が返してくれるフィードバック。
 
そんなことが、今とても tomo の思考を後押ししてくれています。
 
そんな、目の前の誰かとのキャッチボールをもう少し続けながら、「魂かける」チャレンジは、熟成させていければ…と思っています。
 
 
乞うご期待、です。
(期待を乞うとは、本当に文字通りだな…)
 
 
それでは、今日はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました!
またブログでお会いできることを楽しみにしています♪
 
 
tomo
 
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